良寛を醸す美の川酒造の話が長くなりそうなので、購入に関わる細かい事情は省きまして「28BY」の良寛を紹介していきます。*1
美の川酒造!?倒産したはずでは?!?
と思っている方もいらっしゃるかと思いますが27BYから苗場酒造が良寛、越の雄町などの商標を引き継いだ上で製造販売しています。
ちなみに苗場酒造は美の川蔵元が保存していた美の川酒造製造の良寛も販売していますね。今もネットで検索すると25BYの良寛を購入することができるはずです。在庫少なそうなのでお早めにどうぞ。
良寛の美の川酒造は新潟酒の淡麗辛口トレンドとは一線を画する酒を造り続けていたそうで、今回飲む良寛も淡麗旨口と評されているそうですね。復活時にはかつて「鶴齢」に勤めていた新保杜氏により醸されています。そして、復活良寛の企画をした美の川蔵元はこんなコメントを残しているそうです「ひとくち含んだ瞬間、魂が震えるような思いをしました。こんな思いは久しい事」(http://sakaguchisaketen.naganoblog.jp/e1902369.html)
良寛純米吟醸無濾過生原酒28BY 旨い。 1年熟成になっちゃってるけどこれはこれで良し。 pic.twitter.com/0N5bAqsYE4
— ティルニア@口当たり甘め (@thirunia0155) 2018年6月9日
話が長くなりました。それでは良寛のスペックから紹介していきます。
スペック
度数:16度
使用米:五百万石
精米歩合:55%
火入れ仕様:本生(火入れなし)
日本酒度:±0
酸度:1.7
使用酵母:G9・1801
備考:29年1月製造
自分がこれを買ったのは先月末です。この酒、本生にも関わらず一年以上経ってから出荷されたことになります。カタログスペックとしては酸度がやや高めですね。では飲んでいきましょう。
メロンでもなくバナナでも、ベリー系でもなく
実はこの酒を呑むのは2回目なのですが、前回も不思議な香りがしていたことを思い出しました。日本酒ではよく香りを、メロンやバナナ、りんご、洋梨やいちごといった果物で例えますが酒屋ブログを探していると「白桃のような」との記載がありました。自分の感触に近い一番表現です。香りはパンチのあるタイプではありません。
味の方は「淡麗旨口」系と評されますが今回は一年以上冷蔵ほそんという謎の保存があるのでやや丸くなっているはずです。前回飲んだ時は喉が焼ける刺激だったのですが今回はどうでしょう?
三日目に飲んだときに謎の違和感を感じました。原因はすぐわかりました。舌で感じた感触はやや甘い極小の粒、控えめながら存在感のある酸味だったのです。この極小の粒感が違和感の原因だったらしいです。
初日から美味しくて2合近く飲んでしまったので(大抵はグラス1杯から一合で終わらせます)3日でなくなってしまいました。
今年度版が残ってるぞ!買いに急げ!!!
この良寛生ですが、今年度から50%の18度原酒にリニューアルされたそうです。ラベルも橙色に変わっています。
調べたらまだ在庫が残っている店がいくつかあります。
甘口好きにはオススメできる酒です。ぜひ買って感想聞かせてください。
評価(筆者の気まぐれ)9.1
次回こそ会津シリーズの4回目を更新します。更新は木曜日を予定しています。それではまた
前回の良寛無濾過生原酒
*1:BY=酒造年度、28BYという表記の場合、7月が始点なので28年7月から29年6月までを指します。